■ 外壁下地塗装と上塗り2回
さて、塗装工事の工程を説明しておきます。最初に全ての窓、吸気孔、排気口、雨樋、器具類のマスキング/養生をします。
そののち下地の塗料を1回または2回塗り、そこそこ乾いたら(2時間以上)、上塗りを2回行います。下地の塗料はプライマーとかサーフェイサーとかサーフと呼ばれることもあります。要は地肌と本塗料を密着させる仲介役です。
次に雨樋、吸気孔、排気口、サッシカバーなどの器具塗装を行います(器具によって色を塗り分ける)。
ちなみに陸屋根の外周やバルコニー、玄関庇(ひさし)など部分的にはそのあとの工程「防水工事」の範疇となるので、そこは塗装せずに残しておきます。
【 家右衛門のパルコンについて復習しておきます 】
我が家のパルコンは2階建ての小さめ(一般的な仕様の3/4から2/3程度)。延床面積約100m2 (約30坪)。外壁面は2色で約180m2 です。強度と防音優先で窓を少なく小さくしてもらったこと以外は特別な注文をしませんでした。装備的には防音扉と防犯ガラスぐらいです。あ、そういえばアトリエの壁をふかしてペアガラスサッシの二重サッシにしました。おおむね標準仕様で地味です。屋上も使用せずベランダも作らずテレビアンテナすらも有りません(CATV)。ひさし/庇も玄関のみ。ペントハウスも無ければ外階段も無い。バルコニーは小さい1畳程度のものがありますが(洗濯は全自動洗濯機なので)全く使っていません。ついでにいえば、車庫に予定していたカーポートすら作りませんでした。
もっといろんなことをやっていたら、今回のリフォーム費用も高額になっていたかもしれません。参考になれば幸いです。
2016年7月23日 土曜
さて、本題です。外壁塗装の記録とその説明です。
今年の夏は去年ほどの猛暑ではありませんでしたが、カンカン照りの晴天が2日間続いたと思ったらいきなり豪雨という、突発的に積乱雲が活躍する日々となりました。おかげで7/20から塗装に入る予定が実際には雨で7/23からの開始になったのです。新築当時のように徐々に後ろにズレそうな予感もあります。
はい、それで下の写真。足場がネットで囲まれているのでょっと見えづらいのですが、セッセと外壁の塗装作業中です。
作業が始まると仕事は早い人達です。今日は気温が高くほどほどに風もあるので塗装もどんどん乾きます。
真夏の太陽が照り付けるなか、塗装工事は親方とその相棒の2人で作業しています。スルスルと素早く足場を登って手際よくローラーを転がして塗っています ...
ん? なんかおかしい!?
塗装現場を見るなり、いきなりビックリする家右衛門。下の写真を御覧あれ。
おかしいでしょ? もしかして大成建設さん、やっちゃったのかな?
何がおかしいのか? この写真を一目見てすぐに気付いたあなたは現場監督の素質有り。
考えてみてください。答えはのちほど .... 。
作業の状態を見ながら写真を撮りました。
下地を塗った部分や1回目の上塗り、部分的に2回目の上塗りの箇所もあり、段階的な変化ががわかります。足場は原則固定されるのですが、塗装期間は数箇所の塗装に接するような固定器具*を1cmぐらい開くようにゆるめてあります。足場全体が揺れやすく注意が必要です(屋根のロープで足場を結んでありますけど)。くれぐれも写真撮影や現場チェックは自己責任で。
2016年 7月 24日 日曜
外壁塗装工事の2日目です。天候の都合で日曜の作業となりました。朝 8:00 インターホンが鳴ります。塗装チームの朝の御挨拶です。眠そうに玄関に出た家右衛門は親方とこの日の作業内容を確認。日曜なので極力音を出さないようにお願いしますと親方に一言かけておきました。 .... が、作業が始まるとふだんと変わらない音(^_^ ;
まぁ、塗装作業なので大きな音は出ませんが ... 。大規模なパルコンでないせいか13:30に終了。ホントは夕方までかかる見込みだったのかもしれません。外壁塗装工事は一日半で一気に塗装工事が完了です。
現場を見ながら親方とあれこれ話をします。玄関の色違いの一部で飛散した部分や一部の小窓に付着した部分について質問したところ、今修正すると汚損するので乾いてから補修するとのこと(親方)。
窓とシャッターの養生が取れました。吸気孔や排気口などの養生はまだ付いていますが、明日は器具塗装/ペイント工事の予定です。
【 謎の塗料缶 】
答え。といいますか、このページの冒頭で私が驚いた理由です。つまり、
指定外の上塗り塗料缶が映っている
答えを知ってしまうと、なんだそんなことか。と思われるかもしれませんが、指摘しないと気付かない人も多いと思います。塗装工事に限らず現場のチェックとは些細なことまで観察することだと家右衛門は思います。世間では施主の目の前で堂々とマズイ工事をやっているのに気付かない、なんてこともあるのです。
では、さらに質問です。写真に写っている塗料缶の製品名は何でしょう? そこまで答えられればアナタは明日から現場監督です。
冒頭の写真を御覧ください。遠目で見ると何なのかわかりづらいです。その缶は下地塗料でしょうか? いえ、違います。なぜなら、今回使用する塗料は数日前に色見本(カタログ)を借りていたために、前もってそれを読んでメーカーのサイトも調べておいたので判別できます。色見本にあるとおり下地塗料は施工法の説明によると「水性ソフトサーフSG」になるはずなのです。だとすれば外観はこんなです(今回下地塗料は3缶使ったことをあとでゴミの山から確認しました)。写真に写っていた缶は全体が白っぽくて緑色は見られないので下地塗料ではありません。
我が家の上塗りは前回紹介したとおり、水性セラミシリコンシリーズですから、これも問題の写真に写っているもので無いことはすぐにわかります(セラミシリコン塗料缶は青地で側面や裏面にまで水玉模様が印刷されている)。
それなら、予定外の何らかの下地調整塗料ではないか?という推察も可能です。しかし、それが塗料メーカーのWebサイトで見覚えのあった塗料缶プレミアムシリコンであることに気付いたのです。どうしてワンランク上の塗料を使っているの? ちょっと不思議になったのでした。
そっかぁ、さすが大成建設ハウジング。ちょっとグレードの高い塗料をサービスしてくれたのかぁ ... 私が指定した塗料よりも値段がちょっとだけ高くて耐用年数も1年か2年長いのです(耐用年数15年)。 まぁ、ほとんど同じといえば同じですけど。
ちょっとイイ塗料をサービス?
まさか! そんなワケないでしょ .... (笑)
ではなぜ?
この天候だとワーカビリティを上げるために水を10%程度混ぜて使うことが考えられます(水性塗料なので)。塗料缶はいわゆる一斗缶(18L)の荷姿ですが実際の中身は16L程度です。水を入れてほぼ満杯でかき混ぜれば作業できないことはないのですが、どんどん塗っては移動してまた塗って ... と、スピーディにやるにはいっそのこと1つの缶の塗料を2つに分けたほうが軽快で有利です。量を減らせば軽くなり、こぼれにくいことに加え、ローラーの塗料をしごくのに缶のヘリが使えますから(私自身もローラー塗りをやったことがあります)。飛び散りを抑えて無駄なく塗れます。
じつは新築時の現場チェックの際にもおなじことをやっていたのを家右衛門はにわかに思い出したのです。
のちほど塗料について現場のゴミとWebの製品情報を調べたところ、写真に写っていた謎の一斗缶は プレミアムシリコン 色ニト17-60D であることがわかりました。さらに型番から追跡すると茶色系であることもわかりました(写真の矢印部分に塗料痕有り)。指定した我が家のPalconの外壁の灰色とは大違いです。
というわけで、謎の塗料缶についての結論としては塗料を小分けするための仮の器ということです。
まぎらわしいですねぇ ....
塗料の値段を調べていると、じつに多種多様で性能も価格もかなり幅があるのに気付きます。一斗缶1つで1万円ぐらいから3万円ぐらいまで。予算にゆとりがあれば最初からプレミアムシリコンのような質の高い塗料を指定するのもいいかもしれません。ただ、施工する職人さんが使い慣れていない製品の場合は要心するべきなので事前の確認が必要になるでしょう。
ちなみに一般的な外壁塗料は一斗缶(18L:実際の内容量約16L)ひとつで 約60m2 を塗ることができます。ウチのパルコンの外壁面積は 灰色部分が約170m2 ブルーグレー部分が約10m2 ですから、一斗缶の塗料は灰色が3缶とブルーグレーが1缶必要ということになります。
【参考リンク】
・エスケー化研(株):水性セラミシリコン(外壁上塗り塗料)
・PAINT E SHOP:水性ソフトサーフSG
・PAINT E SHOP:単価だってわかっちゃう
次は器具類のペイント工事です。また次回 ... 。
記事: 2016年 9月 24日
TOPへ戻る |
Universal Web Designed by IEMON Planning Copyright 2005 AZMA IEMON, JAPAN All Rights Reserved. ■■■■■■■■■ |