■ システムフロア シーリング 屋根防水続き
2006.3.9(木)
シール屋さんが来てシーリングの作業をしています。何やら自動の練り機がモーター音をうならせてがんばって働いています(以下写真参照)。壁の継ぎ目やサッシのワクなどの隙間を埋めるシーリング材をコネているのです。人力でコネるのがたいへんなのでシール材の入った容器がグルグルと回転し、アームがその内容物をかき混ぜる仕組み。現場脇には横浜ゴムのロゴの入った空き箱が確認できます。横浜ゴムはタイヤメーカーでおなじみですがこんなものも作っているんですね。製品名はウレタンパル100。
シール(コーキング)の寿命は環境にもよりますがメーカーいわく6年おきぐらい、実際には10年〜15年おきのメンテナンスでも良いらしいです(第三者監理会社のM氏とT氏談)。逆にいえばシーリングは永久に耐えるものではなく適度に打ちなおす必要があるわけです。
【建築用シーリング材】
・ウレタンパル100:ポリウレタン系 2成分形 ノンブリードタイプ 横浜ゴム製
シーリング作業はあらかじめマスキングテープ(写真ではピンク色)をかけておきパレットナイフで発泡ポリエチレンの上からシーリング材を打ちます。適度に硬化したらテープを剥がす.... といった段取りで上手に手早く作業しています。はみ出した部分はあとで綺麗にします。ちなみに厚塗りはシロウト作業で良くないのだそうです。新築の家ではじめての雨を迎えると窓枠から雨漏りする話はよく聞きますから要チェックです。私の周囲にもそういった例は以外に多くあります。施工後に内装作業が本格化するまでのほどよいタイミングで雨が降れば確認できるのですがそんなに都合良く天気は変わりません。雨漏りチェックなんてのは行程表には入っていませんが本来は重要なことだと思います。
【建築現場用語の基礎知識:打つ】
シーリングの作業員同志の会話をダンボの耳でよく聴くと工事現場では「打つ」という言葉が頻出することに気付きました。そういえばコンクリートを流し込む作業の「打設」はもちろん、墨出しも「墨を打つ」と呼んでいたし今回のグニュッと埋め込むシーリング作業ですら「打つ」と表現するのです。たぶん屋上の防水塗装(プルーフ)も作業的には「打つ」であろうことは容易に想像できます。どうやら液体のようなものあるいは粘質のものを扱うときに「打つ」と呼称するようです... 。真夏の軒先に「打ち水」なんてのもありますね。なかなか勢いがあって男らしくて風流で私は妙に気に入りました。今後は極力使ってみようと思います。
例えば車の給油も「40リットル打ってくれ」とか「満タンに打ってくれ」とか言えばスタンドのお兄さんに一目置かれるに違いありません。歯磨きや整髪料のジェルも「お出かけまえに打つ」とか、尿意をもよおしたときも「ちょっと駅のトイレで打ってくる」などと活用できます。皆さんも夕食のだんらんで「味噌汁を打つ」とか、お茶を楽しむだんらんの場でも「コーヒーを打つ」とか使ってみてはいかがでしょう(勢いよくぶちまけてはいけません)。
【内装木工事:システムフロア】
建物内では電動丸ノコの音が響き渡りベニア合板や断熱材のパネルをカットしているようです。大和田獏に似た大工さんが作業しています(以下 大和田獏)。挨拶したところ缶コーヒーを逆差し入れされて恐縮する私。ホントは私のほうからお茶のひとつも出すべきかと.......。大和田獏いわく1階の内装木工事は階段を含めて一人で担当し、2階はまた別の職人さんが施工するとのことです。日程としては今月25日(3/25)までの予定とか。おおむね2週間ぐらいでしょうか。屋内はとにかく床を最初に完成させておき「階段」を真っ先に作るとか。そうしないと作業できませんから当然といえば当然です。長〜〜〜い角材とベニア板で階段を作ります。見下ろすとコワイ。
1階で足下を見ればシステムフロアもすでに完成間近、まさに施工中の状態を撮影します。御覧のようにチェックしやすい状況です。思ったより密に支持脚が付いています。パルコンではシステムフロアを採用しない場合は床もPC板(コンクリート)にすることができるようです。
スチール製の丸棒支持脚で床面には樹脂キャップ(フォームでコンクリート床に固定)が装着されており、上側には四角いパーチクルボードが付いています(両面テープでフロアに接着)。支持脚の上側にはネジを切ってあり回転させて突っ張りながら伸縮し床面の高さを揃えます。床下収納にも活用できます。ちなみに床下はタルカスの換気も行われます。支持脚1本で約200kgに耐えるとか。床板の支持部周辺の剛性を考慮して差し引いてもまぁ、100kgぐらいは1本で充分支持するでしょう。
【システムフロア】
・万協フロアー:WP410 泰成電機工業製
ん? よく見てまわると床下点検口のために開ける穴の位置が間違っています。ありゃまぁ〜〜〜〜........
やっちゃったシリーズ再開といったところでしょうか。これは......古い図面の位置に穴を開けてしまっていることに気付きます。変更の指示が現場の末端までいきわたっていないことが証明されてしまいました。
ア然としてしばしその場に立ちつくす家右衛門と大工の大和田獏...... 。
さっそく現場監督のS氏へ電話。床下点検口の開口位置を現場が指定外の場所に開けてしてしまっていることを指摘。図面が古いままで変更点が伝わっていない問題などを伝えます。この床下点検口は1ヶ月前の2006年2月4日の時点で営業O氏と設計H氏によって位置を確認済みです。先日の上棟打ち合わせでも確認したはず。いったい何をやっているのか?
以前、現場では職人さんに直接指示をせず必ず監督を介するのがルールと書きましたが、どうやらそれどころではない状況です。職人さんが正しい位置を教えて欲しいというので私が位置を指示してひとまず解決。大工の大和田獏いわく必要以上に補強してくれるとのこと、今度は逆姉歯フロアです。転んでもタダでは起きません。ついでに壁から何cmづつ離すかといったこまかい位置指定ができたことはむしろ不幸中の幸いでしょうか? ポジティブにいきましょう。
このまま造作を続けることに不安を感じた大工さんと私は協調して防止策を..........
今のうちに大工さんのかかわる作業内容について詳細を確認しておくことにしました。二重窓の位置や防音ドア、フカシの内容、階段の有効幅、床暖房、WICの棚高さ、ハンガーパイプ位置、棚幅、収納の枕棚は固定しないで外せるようにしておく、などなど。
基本的に縦長の小さい窓には窓枠(四方枠)が付くことになっているそうです。また、引き違い窓の場合は窓枠左右はクロスの巻き込みとなり化粧材は上下のみに付くとのこと(大和田獏
談)。具体的な施工はクロス(壁紙)の行程で写真を公開します。
ありゃ?! さらにマズイ箇所がもう一つ見つけてしまいました。やっちゃったシリーズ全開です。玄関天井照明の位置を北側へずらす(ホールの埋込照明と距離を離す)ように変更したおいたはずですがそうなっていません。これも3/7の上棟打ち合わせで関係者一同が確認したこと。ジャンクションボックスは古い図面の位置で天井に設置されています。このまま天井を造作するとなおせなくなるので、これも監督へ再度要請しました(翌日には正しい位置に変更されました:是正完了)。やれやれ。
というわけで多数の箇所について大工さんに指示・確認しました。私はいつも現場に建築記録と図面を持参しているので話が早いです。大工さんも好意的に対応してくれます。私もコンビニエンス監督の仲間入りかな?
それにしても.... このところ工事が大幅に遅れているような印象を受けます。
造作資材が搬入されています。木工事が本格化します。資材は場所をとるので段階的に数回に分けて持ち込まれるようです。石膏パネルの「タイガーボード」もあります、もちろん吉野石膏製です。プラスターボードは熱には強く遮音効果もありますが水には弱いので水気の多いキッチンにはキッチンボードなるものを別途用いるようです。じつに多様な材が山積みされています。大工の大和田獏いわく「ほんとにいろんな材を使うんですよ、パルコンは建物自体が特殊ですからねぇ....」。
【使用するボードの種類】
・発泡スチロール断熱材3cm+石膏ボード約1cm:駆体のコンクリート壁に接着。つまり外気に触れる壁は断熱材の厚さをかせぐのだ。
・発泡スチロール断熱材2cm+合板1cm+石膏ボード約1cmm:階段用(手摺をネジ留めするので)、窓周りにも使う(カーテン取付け対応)。
・石膏ボード(茶色)1cm(9.5mm):天井と間仕切りのような室内の壁で外気と触れない壁にはこれを直接貼る。
・発泡スチロールだけの5cm厚:石膏ボードと組み合わせて使ったり。
・各種厚みのベニヤ合板:これも用途は様々。
備考:パルコンは内断熱ですが屋根部分は両断熱と考えたほうがいいかもしれません。
大和田獏は計画的に作業を行う人物のようで、電動工具の電源の引き込み方ひとつにしても明日の天気が雨になることを予測して雨に濡れない経路で電源ドラムを引き回しています。建築現場において天気は重要なファクターです、雨や気温のほか強風とか過乾燥など注意を払う必要があります。
しばらくは大工さんが継続的に作業します。今日は屋根防水の続きもやっており外壁など平行して他の作業も行われることになります。
さて、どんどん作業は進みます....。
TOPへ戻る |
Universal Web Designed by IEMON Planning Copyright 2005 AZMA IEMON, JAPAN All Rights Reserved. ■■■■■■■■■ |