■ 竣工後の施主検査
2006.4.17(月) 晴れ 気温は15度でこの時期にしては暖かい
■施主検査■ 10:00〜13:00
施主と大成建設の関係者と第三者監理会社のM氏などが勢揃い。電気や水道、換気システムなど各施工業者が担当した箇所を説明してくれます。外壁や大工工事や内装については全般的にS監督がとりまとめて説明してくれます。それぞれお互いに記録をとりながらの作業です。とくに壁紙や床や建具には小傷がたくさんあるので青色のテープを問題箇所に貼っていきます。後日その青色テープの目印を業者がなおすのです。内装についてはS監督と監理会社M氏と営業のO氏までが青テープを手に建物内をしらみつぶしに見ていきます。家右衛門邸は規模が小さいのですが傷などの指摘箇所は些細なものまで含めるので建物全体ではおびただしい数にのぼります。
【水道業者から説明をきく】 S工務店
じつに丁寧で正確な説明をしてくれました。使い勝手を軸に解説するので役立つことから理解できます。水道器具ごとの水漏れ時の対処法、ウォシュレットのメンテナンスと分解・組立方法及びセンサの説明など興味深い内容でした。じつに現場的で勉強になりました。
・トイレ:ウォシュレットはTOTO製でボタンやレバーで簡単に分解・掃除ができる構造。
・トイレだけの水を止めるには床面のマイナス軸をドライバで右へ閉める。止まらなければ大成建設か水道業者へ連絡せよと。
・洗面台:下の戸を開いてバイパスの水をたまに捨てるべし。くもりにくい鏡の掃除は薬品等は使わない。水漏れは下の蛇口で。
・洗濯機:吸水は逆止弁付き。フロアパンのしくみなど。
・浴室:現時点では42度でお湯はロックされている。但し大元の給湯コントローラの温度設定に依存する。
・キッチン:ここの水道も内部の蛇口で止めることができる。
・その他.......(省略)
最近の水道器具や洗面台には面白いしくみがあったり便利な機能が付いていたりで新鮮です。食器洗浄機(食洗機)は家右衛門の住まいの歴史始まって以来の便利設備。まったく経験がないのです。そこで仕事仲間に食器洗浄機について尋ねたところ価格の割にはいまひとつで汚れが完全に落ちないという話もありました。そのへんの実態はどうなのか? 説明している水道業者さんにきいてみました。
家右衛門:「こんなもので汚れが落ちるんですか?」
水道業者:「私もじつは使ったことがないんですよ....
。」
立ち尽くす一同。
【タルカスe:24時間換気システムの説明】 松下設備の業者
次に松下設備の担当者がタルカスの説明をしてくれました。水道業者が対話的説明であったのに対してこちらはマニュアルどおりのインストラクションといった感もありますがツボはちゃんと押さえてありティシュペーパを吸気口にあてたりして理解しやすい解説です。結論としてはタルカスは動かしっぱなしでほっとけということらしいです...。
・窓をあけて時々換気.....は必要無い。ビルやホテルのように窓を開けない概念。
・タルカスにはスイッチは付いていない。ON/OFFはブレーカで可能。
・各居室と納戸(WIC)と押入には新鮮な空気が入ってくる。洗面所、風呂、トイレは常に排気している。
・浴室のタイマーは必ず「0」にしておく。連続停止にはしないほうがいい(←たぶんカビを警戒)。
・予備暖房ボタンは冬場の入浴前のためのもの。(ちなみに「換気」ボタンは押しても無反応らしい:常時タルカス駆動のため)
・丸い吹出口はいじる必要は無い。
・V型フィルタは掃除機でたまにゴミ取り。押し洗いは5回ぐらいまでが寿命(微細穴の花粉除去能力が衰える)。フィルタは2000円ぐらい。
・丸いカマボコ型のフィルタは部屋の臭いを除去するためのカテキンフィルタ。蛇腹フィルタとペア、毎月掃除機で吸い取る。まずは半年後に交換、以降は1年に1回交換推奨。大成建設テクノでパーツは揃う。
・詳細はタルカスのマニュアル(冊子)を参照。
・その他....
現状では部屋によって吹き出し口の風量に偏りがありますがいちおうひととおりは調整されているのでしょう....たぶん。ドアの開閉状態によっても空気の流れは大きく変わるでしょうから電気代やフィルタの掃除なども含めて実際に住みはじめてからいずれ報告します。他のパルコン仲間によると家の規模やゾーニング、間取りなどの条件によっては逆流してしまう例も報告されているので、とにかく住んでみないことにはわかりません。
【電気業者から話をきく】 S電業
そして今度は電気業者の説明です。誤りが少しありました。まず浴室の換気乾燥機とタルカスを混同しています。あと、光ファイバの受け口から屋内への引き込みにパイプが布設してあるといいます...........
が、実際には配管されていません。どうやって屋内へ引込むのでしょう? 指摘したところ「契約に含まれなかったので配管しなかった。」という弁明です。家の外に光ファイバを置いた状態のままどうやって室内で使えばいいのでしょう? それなら初期の段階で屋内へ引き込む方法の提案をするべきではないのでしょうか? それともこれは営業もしくはS監督の範疇でしょうか? それと配電盤のメインの遮断器は施主が50Aを指定して図面もそうなっていますが装着されているのは60Aの遮断器である旨を指摘しました(誤りを認めてもらったうえで結局60Aで使うことになりました)。
・コンセントの左右の穴の違いの説明。
・ブザーの鳴るステッキでチェック。←すごくウルサイ音!
・ホタルスイッチ:通電する電気器具とシリーズになっていて負荷の定格によってホタルランプの点灯時の明るさが違う(当然ながら蛍光灯負荷ではホタルランプもちらつくのだ)。
・ホタルスイッチは 赤:通電中 緑:消灯中 暗:未接続
・エアコンの室外機にはアースをとるべきだがエアコン屋さんは通常アース工事はしない。そのため外にアースを取れないことを前提に室内のコンセントにアースがとれるように端子が付けてある。とのこと。
・廊下や階段の三路スイッチを確認。
・火災報知器はそのセンサの付いている部屋でブザーが鳴る。リチウム電池らしい。自分で交換できる。
・コンセントやスイッチなどのプレートの十字(上下左右)方向には穴を開けたりピンを打つな。コンクリート躯体壁では電気の配管パイプは30mm幅とのこと。
・浴室のタルカスの排気を入浴時間だけ止めるには一度20分以上にダイヤルを回してから希望の分目盛へ回す。連続にはしないほうがいい(スプリングが弱くてもろい:松下製)。
・漏電ブレーカが落ちたら、いったん全ての回路のブレーカ(分岐回路A列とB列)全てを降ろし(OFF)、一つづつ上げて漏電した回路を見つけること。
・通信用ジャンクションボックス。電源は1組でインターホン(電話)は10芯(電話なら5回線とれる)が入っている。
・CATVは保安器に分配器が入っていてすでに各居室とつながっている。
・光ファイバーは契約に入っていないので別途壁の外(高い位置:電話と同じボックス)をはわせて引き込む工事を行う。シース筋の配置のため窓の上か下。
【S監督から話をきく】
建物に関して広範囲にマズイ箇所を確認し、それらの手直しについてS監督と書類を3通作成します。「工事完成検査実施済証」、「補修工事内訳」、そして「承認及び請求書」。これらをいいかげんにやってはいけません。住み始めてからハウスメーカーに対して苦情めいたことを言う施主もいますが、それなら早い時期に指摘して是正しておくのが賢明です。家具を置いて住み始めると手直しが面倒になることもあるのです。修正しやすい今のうちにダメ出ししましょう。
・玄関ポーチ部分については外構業者と打ち合わせて進めるということで確認。
・トイレの壁紙はふくらみと汚れがあるので交換させる。
・窓枠の木口(こぐち)は埋めて塗るとのこと:すべての窓の共通項目。但し2階のドアの上部など目立たない箇所は塗らない。
・木部などの小傷は仕上げ処理をしっかりやらせるとのこと(専門の補修屋)。
・台所のコーキングは今からやると。
・「戸あたり金物」を各ドアに付けるとのこと。
・クロスの切り口をラインを揃えて切りなおすとのこと。膨らみの処理。
・リビングのドアのツメ調整。
・リビングの面格子は今からやると(残工事)。
・防犯フィルムは各色のサンプルを送ってくれるとのこと。専門の職人のローテーションの都合による(残工事)。
・洗面台は右側のみシーリング。
・東壁壁面の屋根防水塗装(白っぽい)のハネ有り(残工事)。
・外壁の塗装の薄い部分を確認してほしい(監理M氏の指摘箇所)(残工事)。
・役所の検査は今週半ば頃(4/19水か4/20木)に申請予定とのこと。
・気密測定:今週末まで(4/22)にはできると思う、打ち合わせはまだ。とのこと。
・フッ素塗料のような基礎への塗布は外構の最終段階で話し合う(残工事)。
・引き渡し日の決定(4/27(木)午後3:00):終わっている工事分についてひとまず締めて決済。用意するもの:実印、認め印、最終金支払いの控え。
・社内検査:今週中の予定。4/20か4/21ぐらい。
・仮設トイレは今週中4/22には撤去されるであろうとのこと。
・仮設電柱は外構業者が使うのでまだしばらくは残しておく。
・雨水升の中を確認。浸透させるので石が敷き詰めてあります。
工事完成検査実施済証は同時に補修工事内訳書(上の写真↑)になっていて不具合や未完の箇所を記入することになっており問題を解決した時点でそれぞれの項目に施主が捺印していくというしくみです。
それにしてもかなりの数の補修項目があります(20項目ぐらいあるかな)。私としては細部まで「くまなく」見ますし、監理のM氏、そして大成建設のS監督、営業O氏や社内監理者など寄ってたかってチェックするわけですから当然といえば当然です。施主のホームページで何を書かれるか、たまったもんじゃないので全員目が真剣です(笑)。
【第三者監理のM氏から話をきく】
さて、第三者検査の最後の出番です。今日もM氏は一生懸命働いています。そこに家右衛門があれこれ質問して邪魔をするといういつもの展開です。水準器や巻尺、測定器類がいくつか準備されています。M氏の七つ道具といったところでしょうか。垂直水平はレーザでチェック。ガラスの厚みを測るツールもあったり....。
さて、ここで監理のM氏はお祈りの時間です。メッカに向かって一日5回の祈りを捧げるM氏です(ウソ)。
じつは巾木(フロアと壁の直交する部分に貼る板)と床との間を観察しているのです。最近の家は床と巾木のギャップが比較的広いように思いますがどうでしょう? ウチのパルコンも5mmぐらい開いています。床から覗くとクロスを貼る前の壁が見えます。これに関しては石膏ボードの粉が入り込んで白く見えてしまう点をM氏からS監督に指摘。
・窓枠の木口は貼る場合と塗る場合とがあるが貼ると剥がれることが多い。
・他社のの24時間換気システムのなかにはON/OFFできてしまうものが多いとのこと。「寒いじゃないか!」という苦情に対するものらしい。
・Palconはトイレのドアが広くて良い。一般的には狭くて低いドア(65cm幅)が用いられることが多い。
・コーキングは防カビ仕様でもしっかりカビることがあるので注意。
・床下収納や点検口は多くの施主がガタつきの不満を訴える。
・ユニットバスのサイドパネルのガタについて指摘。固定が3箇所。→S監督がその場ですぐに解体して構造を披露。仕様ですな。
ほとんどの窓に網戸が付いていていました。私はタルカスで換気するため窓はすべて締切ると思いこんでいたのでちょっとびっくり。しかも横スクロールです。窓を開けてからでないと網戸は閉められないという不思議な構造。M氏いわく「こういうものですよ、窓を先に開けてから網戸を引くんです。」と言うのですが私は窓を開けずに網戸を閉じられるようにしたほうがいいと思います(私がサッシメーカの設計なら絶対そうする)。
・ホルムアルデヒドを計測する場所はリビング。最も生活時間の長い居室を選ぶのが一般的。専用のタブを使って計測には30分かかります。その間M氏はリビングで体操してます。測定結果は0.01ppm以下で検出されず。
【シックハウス症候群】
いまさら私が解説するまでもないことですがシックハウス症候群についてざっとおさらいしましょう。
建材・家具・家電製品などから多種多様な揮発性物質が放散され、そのなかには人体に有害なものもあるわけです。頭痛、吐き気、くしゃみ、咳、涙、湿疹、下痢、疲労感、冷え、しびれ、鼻炎.....私は過去に新築の住まいを何度か経験しましたが身に覚えのある自覚症状としては目がチカチカしたりノドが痛かったり。でも私は住み始めると数日で体が慣れてしまいます(鈍感になるのか?)。
ホルムアルデヒドHCHO(水に40%溶かせばホルマリン)はとくに良く知られるところですがほかにもアセトアルデヒドなど十数種類あるといわれています。ホルマリンといえば防腐剤でタンスに入っていたり殺虫剤に含まれているので直感的に害がありそうです...。木材は輸入されるものも含めて合板に加工して床材や壁材や家具に使われることが多いわけで、その合板は熱硬化性樹脂(接着剤+硬化剤)を使ってあります。接着剤中のホルムアルデヒドが完全に反応しきっていなければ造作後の建材から放散されて室内に漂うというしくみ。最近ではホルムアルデヒドを0.01ppmから検出できる付箋紙みたいなものが開発されたようです。家具にペタンと貼って色が変わるのを見るだけ。計測器いらずで手軽になったものですね。
近年は高気密高断熱住宅が流行りなので充填フォームや接着剤の出番も多いのでしょう。あとはホルムアルデヒド以外の物質に反応しちゃう体質もあるわけで個人差が伴うのは当然のことです。
じつは引き渡しの日にシックハウス症候群を目にすることになるのでした...........。
TOPへ戻る |
Universal Web Designed by IEMON Planning Copyright 2005 AZMA IEMON, JAPAN All Rights Reserved. ■■■■■■■■■ |